『怨霊と鎮魂の日本芸能史』
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『開国のかたち』/松本 健一 著/岩波現代文庫
・ペリー来航の意味を捉えた佐久間象山
・「白旗」で開国を迫ったペリー
・官軍は錦旗、賊軍は日の丸
・西郷隆盛における「文明」の理念
・幕末アルチザンの技術力
・統一国家・日本へのまなざし
・国体論という日本の「原理」
・「天朝も幕府も入(い)らぬ」吉田松陰
・高杉晋作が上海でみた「アジア」
・五代友厚の「亡命」
・奇兵隊 ― ネーションの防衛
・新選組 ― 士(さむらい)としての生と死
・次々に現われ出た「生き神さま」
・「国民」の意識をもっていた勝海舟
・ロシアによる対馬の不法占領
・横井小楠のラディカルな思想
・「気概」の戦争と「理性」の政治
・秋月悌次郎がかかげた「白旗」
・大阪遷都を建言した大久保利通
・自由人・坂本龍馬がつくった薩長同盟
・維新運動に女性が登場しないのはなぜか
・榎本武揚が箱館で守ろうとしたもの
・ハリスの後ろ盾となった「万国公法」
・「文明」の徒としての福沢諭吉
・日本にとって開国とは何であったか
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『平家物語の虚構と真実(上)(下)』/上横手 雅敬 著/はなわ新書
平家物語の虚構と真実 上
1 平 清盛 ― 猛き者の滅び
2 平 重盛 ― 死を望んだ知識人
3 源 頼政 ― 虚構の埋れ木
4 文覚 ― よき王法をめざす快僧
5 小督 ― 乱世にもてあそばれた数奇の佳人
6 源 義仲 ― 法王への怒りを爆発させた武将
平家物語の虚構と真実 下
7 平 宗盛 ― 情愛こまやかで無能な善人
8 熊谷 直実 ― 体制や制約を否定した不屈の武士
9 平 重衡 ― 華麗なる武将
10 源 義経 ― 俊敏な野生の英雄
11 源 頼朝 ― 権力悪にみいられた男
12 建礼門院 ― 平家を弔う最後の女性
著者ご自身が書かれていらっしゃいますが、各章は「『平家物語』の筋と歴史の流れに沿って配列してあり(中略)同時に、それぞれは独立した人物論となっている」ので、どの章から読んでもノー・プロブレムです。
私は興味のある章から読みましたけど、読む順番は大して影響ないかと思います。
特にオススメ、というか多くの方に読んで欲しいなぁ・・と思うのは宗盛さんの章です。
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『土方歳三散華』/広瀬 仁紀 著/小学館文庫
前作の沖田総司恋唄 /広瀬仁紀/著 [本]とリンクしている場面があり、かといって物語が重複している訳ではないので、併せて読んでも後悔はないと思います(笑)
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『日本茶の贅沢 知られざる味と効能』/小林 蕉洞 著/講談社+α新書
第1章 もっと知ってほしい日本茶のこと
第2章 美味しく飲むための基礎講座
第3章 日常のお茶の美味しい入れ方、実技講座
第4章 生活にあわせてひと工夫! 十の提案
第5章 知って得する「お茶飲み話」
終章 日本の茶どころと歴史
今日は立春から数えて88日目の八十八夜。
『茶摘み』で歌われているとおり、一番茶をつむ頃です。
ここ2、3日は、夏も近づくどころか一気に夏のような陽気ですね。
こちらの本、『お茶の美味しいいれかた』に惹かれて読み始めました。
日本にいれば、いつでもどこでも気軽に飲めるお茶。
自分で入れる時だって深く考えてませんし(せいぜいお湯の温度を気にするくらい)
これ読んで、家にあった煎茶で試してみましたが、高価な茶葉を使わなくても、少しの手間で美味しくいれることができました。
少しの手間を惜しむか否か、気持ち次第ってことでしょうかね?
ほかにも、『日本茶の起源』といったちょっぴり難しいお話から、「へぇー」と感心しながら気軽に読めるお話まで、幅広い内容です。
(今さらかもしれませんが、中国から陸路で伝わったお茶は「C」、海路は「T」というのを初めて知りました。)
日本茶は身体にも良いみたいですし、美味しくいれるコツを身に付けたいなぁ。
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『最後の御大将 平重衡』/中津 文彦 著/PHP文庫
寿永3年(1184)4月8日、一の谷で捕縛された平重衡が鎌倉にて狩野宗茂に預けられた日とのことです。
悲劇の貴公子的に描かれることの多い彼。
この物語内では、武将としての重衡に出会えます。
スカッとしますよ(笑)
通説では、一の谷の合戦で乳母子に見捨てられて源氏に捕らわれ、鎌倉に送られたのち奈良の僧兵によって処刑されたんですから、悲劇要素が満載ですよね。
初めて平家物語を読んだとき、南都焼き討ちへの後悔ばかりが強調されている印象を受け、正直すんなり入り込めませんでした。
「本当に、こんなふうに泣いたりしたのかしらん?」って。
弱い面だって、勿論あったと思うんです。
平家物語自体、仏教思想が色濃いので仕方がない。
でも、強い覚悟もあったのでは(頼朝と対面する場面で垣間見えますが)と思うので、抹香くささ後ろ向きな感じが私にはどうも受け入れられないみたいです(苦笑)
未熟者だなぁ。
最期は南都焼き討ちを恨む坊主の手によって斬首。
繰り返します、坊主の手によって斬首。
「えっえええええええええ!?」じゃないっすか?
平家関連本の感想でも書いたので内容が重複しますが、僧兵=僧侶とは限らず雇われ用心棒みたいなもので、必ずしも仏門に帰依している訳ではありません。
ま、雇い主が寺院なのですから、自らの手は汚さずにそんな連中を使っている時点でアウトですけどね。
『最後の御大将~』で、処刑される時の台詞が全て代弁してくれています。
「堂塔伽藍や仏像は形あるもの。
焼け失せたなら、造り直せばすむことじゃ。
まことの仏敵とはどのようなものか、教えてつかわそう。
頭を丸め、僧徒の姿をしておっても、御仏の教えも守らず、傲岸無知な生きざまを晒している、うぬらのような外道の似非坊主のことを申すのだ」
「似非坊主には経文より血刀のほうが似つかわしい。
いざ、落ち着いてわが首をはねよ!
一足先に地獄へ参り、うぬらのくるのを待つとしようぞ」
重衡さん、ラブ。
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『新選組 二千二百四十五日』/伊東 成郎 著/新潮文庫
Ⅰ 多摩から江戸へ 新選組黎明編
Ⅱ 王城の護衛者 新選組血闘編・壱
Ⅲ 新選組分裂 新選組血闘編・弐
Ⅳ 新選組、東帰 新選組激動編
Ⅴ 北へ 新撰組滅亡編
(特別対談 同時代人が見た新選組 菊地明・伊東成郎)
文久3年壬生浪士組会津藩お預かり決定~明治2年土方歳三戦死まで(2245日)の新選組通史。
文庫版には巻末に特別対談が新たに収録されています。
この特別対談を読みたいがために購入。
(菊地氏は、新選組ほか坂本龍馬など幕末関係の書籍を多数執筆されています)
本編は目新しさはありませんが、堅苦しさがなくわかりやすい内容でした。
「小説しか読んだことがなくて歴史はよく分からないけど、新選組を詳しく知りたい」という方にオススメです。
(あくまでも主役は新選組です。)
読んでいてニヤリとしたのが『豊玉発句集』。
豊玉は言わずもがな、土方さんの俳号(ペンネーム)ですが、彼が浪士組として江戸を発つ際に生家へ残していった発句集がこれ。
その中から好きな句・嫌いな句の新選組ファンによるランキングが載ってました。
好きな句の堂々1位は
差し向かう心は清き水鏡
沖田総司を詠んだ句ともいわれ、最もメジャーかと思いますが、わたしもこの句が大好きです。
土方さんにとっても自信作だったのか、豊玉発句集の筆頭句として記されているとのこと。
その他の句は、好き・嫌いそれぞれに同じ句が挙がってましたが、好みは人それぞれでしょうから良し悪しで片付けられないですよね。
しれば迷いしなければ迷わぬ恋の道
鶯やはたきの音もつい止める
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『使ってみたい武士の日本語』/野火 迅 著/草思社
Ⅰ 武士の決まり文句
Ⅱ 春夏秋冬が薫る言葉
Ⅲ 武家社会の言葉―切腹という「しきたり」―
Ⅳ 武家社会の言葉―敵討という「義務」―
Ⅴ 剣術の醍醐味を伝える言葉
Ⅵ 行動・しぐさを表す言葉
Ⅶ 人物を評する言葉
Ⅷ 酒と色を語る言葉
それぞれ章のテーマごとに、時代小説からの引用とともに言葉の意味が解説されています。
先日、別の本を探して本屋をうろついていて、目に留まりました。
パラパラ読んだら止まらなくなって、うっかりお会計。
時代劇ではよく耳にする台詞の数々ですが、文字にすると舌を噛みそうなのが結構あります。
昔の人って、滑舌よかったんですねぇ。
「ちょこざいなり(生意気な!)」「これはしたり(これは驚いた)」あたり、明日から使ってみたら意外とお洒落☆(なわけないか。)
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『幕末・維新』シリーズ日本近現代史①/井上 勝生 著 /岩波新書
ペリー来航から西南戦争まで、外交(対欧米列強、対アジア)と内政、民衆の生活等を検証されています。
討幕・佐幕に偏らない丁寧な検証は、読んでいて説得力アリ。
箇所によってはこれまでの通説をバッサリ斬っていて、これを通説として出したのはある意味すごいです。
例えば幕府外交の再評価(というか、これがメイン)。
これまで欧米の圧力に屈した脆弱なものと思われてきましたが、綿密な情報収集と冷静な自己(国力)の評価をできる能力を備えていましたし、毅然と「NO」を言うこともできた。
結局は、狭い世界しか知らず現実が見えない朝廷に振り回されちゃったんですよね。
トップが空気を読めないと、現場の苦労が増える増える(苦笑)
先日、テレビで空気を読むという事の必要性について討論していて、賛否両論、様々な意見が出てました。
反対派の方々のご意見として、嫌われるのを覚悟で自分の意見を主張するのは大事。付和雷同していては何の発展性もない…などなど。
たしかにね。
だけど、ある程度空気を読むのって大事だと思うのですが。
話がズレました。
従来の通説が全て誤りとは思いませんが、きっと知られていないオモシロ話やウソ話なんてごろごろあるはず。
教科書と読み比べてみるのもおもしろいかもしれません。
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『真田騒動 ―恩田木工―』/池波 正太郎 著 /新潮文庫
『真田太平記』の番外編ともいえる真田家に関する短編集。
実際には『真田騒動』が先に書かれているので、こちらが大元ですが。
読む本がなく、かと言って図書館まで行く気力もなかったので、家の本棚から引っ張り出して久しぶりに読み返してみました。
幸村さんが好きで真田太平記を読みましたが、これ読んで信幸兄さんが好きになりました。
何というか、サラリーマンぽくて人間くさい。
隙あらば蹴落とそうとする同僚に、理不尽な言いがかりをつける上司(仕事ができて社長に気に入られてるからやっかみも多いだろうし)。
それでも部下や家族を守るために耐え忍ぶ。
・・・・・兄さん・・・・・!!書いてるだけで、胃が痛くなりそうです・・・
世の中の管理職者は、信幸兄さんを見習うといい。
あのおじいちゃんとお父さん・弟と同じDNAですもの、本当は暴れまわりたかったでしょうね。
実際、徳川方相手に大暴れ(?)したことがありますし。
政治家として現実を生きなければならなかった兄と違って、武士として理想に散った弟の方が男としては幸せでしょうか。
長男はつらいね。
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『商人道「江戸しぐさ」の知恵袋』/越川 禮子 著 /講談社+α新書
人々がひしめく町で、どうしたら気持ちよく生活できるか、また、よき商人としていかに生きるべきか。
江戸の商人や町衆の間で培われた知恵に触れることができます。
明治維新の際、江戸っ子のネットワークをおそれた一部の官軍が「江戸っ子狩り」を行ない、以降太平洋戦争を経て「江戸しぐさ」はほぼ消滅してしまったそうです。
(この「江戸っ子狩り」を危惧したのか、事前に町衆を江戸から逃がしたのが勝海舟だとか。)
「江戸しぐさ」というと芝居の所作やエチケットに限定されがちですが、考え方や心構えなどその範囲は広いもののようです。
つまり、「てやんでい!」と啖呵を切るだけが江戸っ子ではない、と。
江戸の人は出身地や身なりだけでその人の価値を決めることはなく、何代住んでも野暮なしぐさをする人は江戸っ子とは認められなかったそうです。
そういえば以前、東京生まれ東京育ちの友人が「精神的な田舎者にはなりたくない」と言っていたのを思い出しました。
東京で生まれ育ったというだけで周りを見下す人こそ田舎モノだ、と。
言った本人は意識してなかったのでしょうけど、江戸っ子の精神なのかな・・とこの本を読んで思いました。
プライドを持つことは大事ですが、威張り散らしたり人を見下す「お山の大将」ではみっともないですね。
マナー違反だと思います。
マナーといえば…
先日、電車内でのことです。
向かいの席に座った高校生が、シートにカバンを置きノートを広げて勉強をはじめました。
すると、私の隣に座っていた高校生2人が「乗車マナーが悪い」と批判をはじめたんです。それはもう、聞こえよがしに罵倒してるんですよ。
マナーを気にするのは立派だけど、やっていることは五十歩百歩だよ(苦笑)。
どっちもどっち。
「江戸しぐさ」は互助、共生の精神から生まれた。
この世に生きている人間は、みんな仏様やご先祖様に見守られながら生きている。
だから、お互いに教えあい、助け合って、顔を赤らめないですむように、楽しく、明るく、いたわり合って暮らしていこうというセンスだ。]
(本文より)
信仰に無頓着な現代の日本人には「?」な部分もあります。
こういったセンスが軽んじられる風潮もあります。
それでも、こういうセンスを磨いてみるのも悪くはないと思います。
それにしても、品格という言葉をよく耳にします。
それだけ品がなくなっているということでしょうかね?
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『色の名前』/近江 源太郎 監修・ネイチャープロ編集室構成/(株)角川書店
色彩図鑑。自然と関連した色の名前が、写真とともに紹介されています。
先日の夕日を見て、久しぶりに家の本棚から引っ張り出してみました。
青にも、真夏の空のような色から真夜中の黒に近い色まで様々。 その一つ一つに名前があるのに驚きですが、名付けた人の感性に拍手です。
テレビでみたのか本で読んだのか忘れましたが、『空の色には、同じ色は二度と無い』というのが記憶に残っています。自然が造りだす色彩は全てが奇跡のようなもので、同じものは二つとないとか。 それを知ると、景色を眺める余裕もなく生活するのは、何だか勿体ないですね。
色の名前の由来だけでなく、夕日はなぜ赤いのか?などのコラムも内容が充実しています。シリーズで空の名前 、宙(そら)の名前 がありますが、どれも写真を見るだけでも癒されます *。(*´Д`)。*°
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『会津藩主・松平容保は朝敵にあらず』/中村 彰彦 著/新人物往来社
なぜ会津が幕末において頑なに佐幕を貫いたのか、また新撰組が誕生した土壌を、甲斐武田家遺臣との関係をからめたエッセイ集です。
タイトルを見て、即借りました。脳内幕末祭り中の身として、これを読まずにいられようか。
いや、いられない。
それはさておき…
会津藩関係史料では会津から見た鳥羽伏見~会津戊辰戦争、戦後の処分が綴られており(記したのはおそらく藩士の中でも藩主の考えをよく察知できる立場にあった上級家か、との見解あり)、特に会津城下の惨状は言葉にできません。
もちろん長州でも、長州征討などでたくさんの血が流されたでしょうから、一方だけを非難はできませんけど。
わだかまりは現代も続いていて、戊辰戦争から120年を記念し萩市から申し入れた友好都市提携を、会津若松市民が拒絶していますし、当事者にとっては過去として流すのには大きすぎる出来事です。
教科書ってどこまで正しいのか。
現に昭和に入って会津の有志が文部省に申し入れ、教科書が全面改訂されるまでは、「会津は賊軍」と教えられていたそうですから…
公の歴史は所詮勝者の歴史、なんて言ったら身も蓋もありませんが、事実のほんの側面にすぎない歴史って、全てを鵜呑みに出来ませんね。
嘘ばかりだとは思いませんが、偏った歴史しか教えられずに相手を蔑んだり憎むよう仕向けられるのは怖いことです。
他、生き残った新撰組隊士のその後やマイナー隊士まで、新撰組もてんこ盛りなので、佐幕側の戊辰戦争を知る入り口には良いかと。
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『歳三 往きてまた』/秋山 香乃 著/文藝春秋
新撰組副長・土方歳三の、鳥羽伏見から箱館までの戦いです。
新撰組の崩壊から始まるお話なので、悲しかったりもどかしかったり。
前半の会津に至るまでは、特にじれったく感じました。
物事って、歯車がかみ合わないときはとことんダメなんですよね。
歴史に『もし…』はありませんが、もしあの時…と思わずにはいられない場面だらけです。
どちらにしても、幕府は終わりだったでしょうけど。
「総司 炎の如く」同様、優しい雰囲気で書かれています。
終焉へと向かう過程は切ないですが、鬼副長と恐れられた土方さんが兄のように慕われるようになってゆくさまに救われます。
不器用で意地っ張りな土方副長にメロメロです。
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『詠う平家 殺す源氏』 日本人があわせ持つ心の原点を探す
/谷沢永一・渡部昇一 著/ビジネス社
富士川の合戦に、義経の鵯越えや八艘跳び、敦盛の最期…などなど。平家物語を全巻読んだことはなくても、何となく知っている、という人は多いと思います。その平家物語について著者二人の対談形式で書かれており、具体的には、人間像から物語成立の背景、仏教との関わり、源氏と平家の相違点等について読み解かれています。
最初にこの本を目にした時、「すごいタイトルだな」と思いました。確かに源氏は殺しすぎですもの。親戚から兄弟まで、殺しまくって成立した鎌倉幕府。それなのに源氏の血統は3代で絶え、嫁の実家に乗っ取られちゃうなんて。報われないですよねぇ。
お人好し過ぎて「公家」的と言われても、平家が好きです。平家にだって一騎当千の猛将はいましたし。
途中、仏教の変遷については少しややこしかったですが、僧兵に関する記述では「そうだよね!」と思わず笑ってしまいました。だって、寺の人間が己の権利を主張して武装して暴れ回ったり、処刑で首を斬ったり。何なんだ(怒)と思っていましたので。この時代は僧兵≠僧侶なので無理もないとは思いますが、それにしたって…!人間、力を持つとロクなことをしませんね。
最後に、本文中にあった言葉ですが印象に残ったものを。
歴史的事実は雨上がりの空の「水滴」、歴史は見る人の立場から見えた「虹」(オーウェン・バーフィールド)
まったくだ。
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『CG日本史シリーズ③ 江戸の暮らし』/(株)双葉社
絶頂期の文化から都市構造まで、CGや浮世絵・資料館の写真をオールカラーで交えて解説されており、さながら「江戸ガイドブック」のようです。
コアな情報は専門書に任せるとして、当時の人々の暮らしぶりを覗くような気軽さで読めます。
まだ読みかけの本があるというのに、つい買ってしまった(汗)
今まで江戸の文化にはさほど関心がありませんでしたが、最近気になり始めまして。
何しろ、私の中には「暴れん坊の将軍様」とか、「裏稼業で稼ぐ嫁姑に頭が上がらないお役人」のドラマぐらいしか江戸の情報はなく…(情報と呼べるのかすら疑問)。
なかでも、水に関する内容が面白かったです。
江戸の町がヴェネツィアのような水の都だったなんて!
当時の景色を眺めてみたいなぁ。
今もその名残はありますが、江戸っ子が東京を見たらどんな感想を言うのでしょう?
このCGシリーズ、他の特集も気になります。
特に①『戦国の城と戦い』!!
残念ながら同じ本屋さんには無かったので、他のお店を探してみようかな?
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『秘すれば花』/渡辺 淳一 著/サンマーク出版
世阿弥作(父・観阿弥が語った内容を書き記しています)の『風姿花伝』を抜粋し、解説されています。著者が述べられている通り、風姿花伝は室町時代に芸能について(修行や心得など)論じられた書ですが、現代にも通ずるところが多々あると思います。そういった部分にスポットを当てているので、かなり読み易かったです。
「若けりゃキレイなのは当たり前。ちやほやされていい気になってちゃ、中年以降痛い目にあうよ~」とか、「子供が手習いを始めた時は、好きにさせなよ。あぁ、でも甘やかすんじゃなくて、基本を教えたらあとは上手くできた時に褒めんのさ。はじめっからガミガミ言われてちゃ、ヤル気が萎えちまうだろ?」とか(私の勝手な解釈です;)。耳が痛いこともバッサリ言い切っているのが、いっそ清々しい。「秘すれば花」に込められたリアルな背景も、観阿弥がただの芸人ではなかったのだと感嘆です。敵には回したくないタイプかなぁ。
機会があれば、全文を読んでみたいです。
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『総司 炎の如く』/秋山 香乃 著/NHK出版
新撰組一番隊組長・沖田総司を、試衛館時代から慶応4年に息を引き取るまでを描いた小説です。
人物像について。あの時代では現代よりも精神年齢が高いはずなのに、年齢の割には子供っぽいと感じるところもあり。またタイトルの『炎』から烈しさを想像したのですが、何事にも淡白(一番隊組長という立場がそうさせたのかもしれませんが)。『炎』って5年間に凝縮された半生?心のうちに秘められた思いの事?人柄の温かさ?…とちょっぴりモヤモヤです。
私の中で沖田総司といえば、清廉ででもどこか掴みどころのない、例えるならば水面に映る月のようなイメージでしたが(掴みどころがないからこそ色々妄想想像が膨らんで、人気へと繋がっているのでしょうか)、この小説では彼というフィルターを通すと皆が良い人に思えてくる温かさがあって、春の月のように柔らかな印象を受けました。
全体を通して優しい雰囲気で描かれているので、血なまぐさい隊史に沿っているにも拘らず陰鬱さがなく爽やかです。スラスラ読み進むことができるので、息抜きには良いかなぁ。
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読み終えた本の感想などを、書き綴ってみたいと思います。
『日本城郭史話』/森山 英一 著/新人物往来社
城にまつわる歴史を軸に、技術者・構造や建築・中世ヨーロッパの城郭史・幕末から明治維新後の遷り変わり…が主な内容です。全体に江戸幕府成立前後と明治維新(戊辰戦争)前後の話が多く、激動の時代を通して城を知る『入門編』的な本でしょうか。
城といえば姫路城などの壮麗な天守をまず思い浮かべますが、この本では陣屋や門といった主役になることの少ないところにもスポットライトが当てられている点で渋さが光ります。近年城の復興では、天守のみではなく門にも注目されていますが、その理由がこの本を読んで「ナルホド。」と思いました(今さらだけど)。また、ヨーロッパの城郭史との比較によって、武器の変遷との関係が解りやすいです。個人的には埋蔵金の話が気になるところです。
もともと何故か城が好きで、先日久しぶりに足を運んだ図書館でタイトルに惹かれてうっかり(?)借りてしまった本です。『天守だけが城じゃないよね☆』とは思いつつ、やっぱり好きな城は松本城。
だって、格好いいもの。
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○○の日。(いろいろ) | ○○の日。(幕末維新) | ○○の日。(源平) | そぞろ歩き | 徒然 | 徒然(平家物語関連) | 本 | 舞台 | 街道
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